2016.09.30

ディズニーが認めた男「沖縄ミッキーおじさん」吉田ロベルト 2020年東京五輪に向けて動き出す


こんにちは!中城出身ライターの普天間イオリです。県内のメディアで記事を書きつつも、ショップのプロデュースやアーティストの育成、マネジメントなど大好きなエンタテインメントやファッションにどっぷり浸かっております。

ここ最近から沖縄でも各地でショーが開かれ、県出身デザイナーが県外、海外で活躍するなど沖縄のファッションシーンが盛り上がっています。今回はその中でも特に注目されているデザイナーをご紹介したいと思います。

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コレクションブランド「YOSHIDAROBERTO™」オリジナルブランド「OKINAWAMADE™」を展開し、2016年にはMercedes-Benz FashionWeek TOKYO(東京コレクション)として沖縄初の東京コレクションを成功させるなど、プロデューサー、クリエイティブディレクターとして活躍する吉田ロベルトさん。

ディズニーやホンダといった世界的ブランド・企業とのコラボ商品やアーティストのオフィシャルグッズなど幅広く活躍する、今大注目の新進気鋭のクリエイターにインタビューしてきました。


沖縄初!ディズニージャパンとコラボ

OKINAWA_micky

ー2015年にDISNEY JAPAN社とオフィシャル協業作品としてDISNEY COLLECTION「OKINAWA」を発表して話題になりました(詳細はこちら

もともと東京のファッションブランドで広報を担当していて、DISNEY JAPAN社の担当さんとも面識があって、『どうしても沖縄ミッキーを作りたいんだ』と直談判したのがはじまりです。

古着屋で輸入もののミッキーのパーカーやTシャツを買って着るのがすごく好きだった学生時代の思い出も残っていて、世界的キャラクターであるミッキーを地元沖縄に持ってきたいという気持ちが強かったですね。もちろん他にもいろんな商品はあるんですけど、このシリーズが一気に話題になって、今では『沖縄のミッキーおじさん』と呼ばれています(笑)。


ー結成15周年のORANGE RANGEとのトリプルコラボも話題になりましたね

rengeファンからのキスマークに照れるメンバーをミッキーで表現したコラボTシャツ

ORANGE RANGEのメンバーとは昔から仲が良くて、節目の年にこうやってコラボできたのは本当にうれしかったですね。お互いに沖縄にいないことが多くて、たまに東京でちょっとタイミングが合ったときに一緒に飲むくらいなんですけど、自分のデザインがORANGE RANGEと一緒に全国ツアーを回ってるんだって思うと、ぐっときますよ。


東京に直営店を持つも、沖縄からの発信にこだわる

ー現在は東京を拠点にしているんですか?

今年、都内に直営店を構えたので、そちらにいることも多いんですが、月の半分は沖縄にいますね。『OKINAWAMADE™』というブランド名からもわかってもらえると思うんですけど、地元沖縄から発信することにこだわりを持っていて、会社も東京のオフィスでなく地元の恩納村で登記しているんです。沖縄をテーマにしたデザインのTシャツや琉球ガラスなども作っています。自分自身地元が大好きだってこともあるんですけど、沖縄の若い子たちに刺激を与えられたらいいかなと。

ー吉田さんご自身は昔からファッションの世界を志していたのですか?

ファッションは好きでしたね。小学生の頃から親戚のお姉ちゃんの影響で『Cutie』や『Zipper』を読んでました。当時沖縄で女性向けファッション誌を読んでいる男はほとんどいなかったんで、友達には内緒にしてましたけど(笑)。地元の大学を出て上京、12年社会人やってから独立しました。東京はもちろん、世界中を回って、プロフェッショナルの仕事を学んで、いろんな経験を積ませてもらいましたね。

ー県外に出たからこそ見えた沖縄の印象は?

今自分がとくに感じているのは、『沖縄自体がブランド』ってことですね。景色や文化、イメージそのものがすでに特別であり、オリジナリティがある。ただ、商業、工業、サービスといろんな産業があるなか、ファッションという分野はまだまだ隙間だらけといえると思います。

沖縄を代表するブランドが誕生し、成長すれば、大きなきっかけができると思うんです。もちろん自分自身もそのポジションを狙っているし、周りのアーティスト、クリエイターと一緒に地域に根差したカルチャーを創り出すことも大事ですよね。これだけインターネットが普及した今、ファッションカルチャーを作れるのは東京だけという時代じゃないですよ。地方からグローバルブランドが生み出せる可能性は十分あると思いますね。」


沖縄からファッションを切り口に世界を驚かせたい

ー今年開催した東京コレクションも現代ならではのショーでしたね

本来東京コレクションはその名のとおり東京都内で開催しなくてはならないというルールがあったんですけど、WEB発表という新たなルールができて、地方でも東京コレクションができるようになったんですよ。つまり、沖縄で行ったファッションショーをWEBで発信すればそれが公式の東京コレクションになるということで、今回のコレクションが地方初の試みとなりました。

リゾートホテルのプールサイドというロケーションのユニークさもあって、ファッション業界を驚かせることができたんじゃないかと思います。今秋には第2回の開催もすでに決まっていて、準備を進めているところです。

ー今後さらに挑戦してみたいことはありますか?

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たくさんありすぎて……(笑)。とにかく今は沖縄のファッション業界に小さな穴を空けたにすぎなくて、これからその穴をどれだけ拡げていけるかだと思ってます。昨年オープンした直営店とオンラインショップもこれから軌道に乗せていきたいし、いろんなブランドやアーティストともコラボしていきたい。

あとは若手の育成ですね。今までやってきたことを次の世代につないでいくのも役目だと思ってます。そしてなによりも2020年には東京五輪があるじゃないですか。ファッションだけじゃなく、国内のあらゆる業種において最大のチャンスがやってくるわけですから、そこに向けて準備しておくことも大事です。4年後はぼくも42歳。世界を驚かせるようなことをしたいと思っているので、期待しててください。



【プロフィール】
吉田ロベルト(よしだろべると)。1978年生まれ。沖縄県恩納村出身。杉野学園ドレスメーカー学院卒業後、数々のブランドディレクションに関わり、2014年沖縄県にデザインチームINASTUDIOS(イーナストゥディオス)設立。オリジナルブランド「OKINAWA MADE™」・コレクションブランド「YOSHIDAROBERTO™」を展開。2015年には東京初の路面店舗「INASTUDIOS TOKYO(イーナストゥディオストウキョウ)をOPEN。

<SHOP情報>
INASTUDIOS TOKYO
[住所]東京都世田谷区若林2-33-7(MAP
[TEL]03-6883-5257
[営業時間]金・土曜の12:00~18:00

ライター:普天間イオリ
HP: http://duffo.jp/


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