音楽で世界が広がった5人の現在・過去・未来――。
「だっていつも僕等はつながっているんだ」
今年、結成15周年を迎えたORANGE RANGE。彼らのホームタウンである沖縄市で5人揃ってのスペシャルインタビューが実現!その笑顔も話しぶりも、地元ならではのリラックス感が満載。
「まさかここまで長く活動するなんて」今の活躍ぶりに一番驚いているのは、実は彼ら自身。幼なじみの5人組、NAOTO、YOH、YAMATO、HIROKI、RYO――。アニバーサリーイヤーとなる今年、ORANGE RANGEは「縁」をテーマに出会いやつながりや想いを大切に自ら企画した、15周年コラボベストアルバム『縁盤』をリリース。8月13日(土)には、彼らが高校時代から企画に携わり、育て続けてきた音楽イベント「テレビズナイト016」も開催される。そして9月には、いよいよ自身初の47都道府県ツアーも始動。
今、彼らはどんな想いで結成15周年のアニバーサリーイヤーを迎えているのか。思いがけない素顔や真摯な姿勢が見え隠れする、熱くて、お茶目で、そしてピュアな、彼らの言葉をできる限りそのままに届けよう。
―今年はバンド結成から15周年、本当におめでとうございます。今の率直なお気持ちをお1人ずつ教えてください。
5人:ありがとうございます。
NAOTO:あっという間でしたね。長いようで短かったです。年々1年が過ぎるのが短く感じてきて、よく昔、大人が「あっという間」って言っていた気持ちがわかるようになりました。考えたらRYOが31歳で、僕らは33歳ですからね。
YAMATO:メンバーとは保育園や幼稚園の頃から幼なじみなので、付き合いも長いですが、自分の中で月日が本当に早く感じる15年でした。
YOH:一つひとつの出来事を振り返っていくとその都度、思い出というか、感じたことが本当にいろいろあったなぁと胸に迫る想いがあります。
HIROKI:僕らは前も見ないし後ろも見ないバンドなんで、がむしゃらにというか、瞬間、瞬間を楽しんでこられた気がします。
RYO:2012年にCDデビュー10周年を自分達で企画したときもそうだったんですが、こういう節目になると、それを見返したりすることがあって。自分達のことを誇らしく思える瞬間が来るのはやっぱりうれしいですね。それと同時に支えてくれたファンや周囲への感謝の気持ちが出てくるので、それをちゃんとパワーに変えたいなという気持ちです。
■レンジのファミマひそひそ話―――その①
昔、某コンビニでバイトしていたHIROKIは冷凍チキンをレンジでチンして販売することがあたりまえだった時代、お店でちゃんと揚げてるファミマのフライドチキンの登場に衝撃を受けたそう。「あれからっすね、僕がコンビニのバイトを辞めたのは…」。ちなみにYAMATOはファミマにしか行かないとか!?
―15周年企画コラボベストアルバム『縁盤』のコンセプトやこだわりについて教えてください。またメンバーそれぞれの思い入れのある「推しの1曲」を、エピソードを交えて教えてもらえますか。
YAMATO:CDデビュー10周年のときよりさらに計画を練って、いろんなアプローチをしたいという想いからコラボベスト盤にしました。今までの2枚のベスト盤とは違うものにしたくて、昔の曲をリアレンジして再録をしたり、2011年から僕らが主催している「縁舞」っていう対バン形式のツーマンLIVEをアイディアに入れたり。オフィシャルサイトでファンや一般の人に楽曲のリクエストアンケートを募ってモチーフにしたりとか。いろいろなアイディアをMIXした自信作です。
RYO:僕の推し曲は「チャンピオーネ」ですね。ここ5年ほど前から、僕らの周りのいろんなつながり“縁”を大切にしていこうと思ったのがはじまり。対バンイベントもそうだし、東北の震災からのつながりだったり…。ただ単純にバンドとアーティストだけの“縁”ではなくて、もっと視野を広げた中で縁を表現したくて、僕らの母校、山内中学校の吹奏楽部とコラボを思いつきました。初めてのスタジオレコーディングで中学生たちは緊張していましたが、いい経験と感じてくれたと思う。僕らにしかない縁を取りこめたのがひとつの聴きどころです。
HIROKI:僕は「以心電信」。ミュージックビデオも作り、お世話になっている僕らの周りにいる人たちとかに協力してもらい、子どもたちにも文字に色を塗ってもらったりしてね。ああいう風に自分たちで作ったものがカタチになると、やっぱり感動しますよね。なんか年々、曲を作った当時よりも歌詞に対する重みとか深みが生まれて来るし、だいぶ気持ち(心境)が変わってきていると感じます。そして今回、モンパチ(MONGOL800)さんとのコラボも実現。僕らがバンドを結成する前から大活躍している沖縄のスターで、ステージの上の彼らに憧れていた僕らが一緒にLIVEやコラボをさせてもらえて。レコーディングのときは普通にしていましたが、一晩寝て起きてみて「超すごいことやってる!!」って改めて感動を噛みしめました。やっぱスターですからね。今回コラボした他のアーティスト、バンドについても、同じようにすごい体験をさせてもらいました。今回は単純に自分たちが楽しみたい!ワクワクしたい!こういうコラボしたい!っていう想いを盛り込んだアルバムになっています。
YOH:僕の推しは「鬼ゴロシ」っていう曲ですね。リリースしてからLIVEで演奏を積み重ねていく中で、もっとこうやったら良くなって…もっと広がるかな…というイメージが少しずつあって。今回はそれを具現化した感じですね。参加してくれ
SASSY(※1)は沖縄出身で、10代のときから知っている近い存在。気心も知れているし、共に沖縄に生まれ育ち、今もお互いがんばっているから、切磋琢磨しながら今回、素敵な機会になったなと思っています。
YAMATO:僕は15曲目の「ここにいるよ」です。これは今回のコラボアルバムの中で唯一の新曲。僕らにとって大事な“縁”であるシライシ紗トリ さんと約7年ぶりにタッグを組みました。記念すべきアルバムでぜひ一緒にやりたかったし、離れている間の僕らの成長を見てもらいたい気持ちが強くありました。会うのも一緒に作業をするのも久しぶりでしたが、僕らの世界観を広げてもらい、僕らの過去も今も未来も存分に詰まっている曲になりました。ぜひ皆さんにも楽しんで欲しい曲ですね。
NAOTO:僕は「Silent Night」という曲。すごく沖縄っぽく仕上がってとてもいいカンジ。全体の雰囲気が好きなんです。偶然なんですけど、沖縄で活躍している人だけで作ったんです。バイオリンを入れたいなと思ったら、「あ、ARIA さん沖縄にいるし!」ってなって。太鼓(琉球国祭り太鼓)もそうだし、希和子ちゃん(安次嶺)も○○高校の近くに住んでるって言ってたなって…。
HIROKI:ん?なんか立地的なもので決まったば!?
NAOTO:いやいや、そんなことじゃなくて(汗)。たまたま偶然、そんな風になったカンジです、結果として。
※1 :サッシー。元HIGH AND MIGHTY COLORのドラム。レンジのサポートドラムとして多くのレコーディングやLIVEに参加
■レンジのファミマひそひそ話―――その②
インタビューの途中、ファミカフェのアイスコーヒーの差し入れを受けたメンバー。
HIROKI 「コレ~大好きなんだよな~」、YAMATO「あ、お家に帰ったらお母さんが買ってくるヤツだぁ~」 、NAOTO 「好きすぎて、今朝も飲んだし」――ファミマへの営業トーク全開?(笑)
■レンジのファミマひそひそ話―――その③
突然ファミマうんちくを語り始めたメンバー。その知識は沖縄ファミマの社員もびっくり!HIROKI「このファミカフェって、沖縄発信で全国展開したって知ってた?」。NAOTO「豆も沖縄だけ違うって」。HIROKI「沖縄だけいい豆使ってるらしいさ」―――ってスゴ過ぎ?沖縄ファミマ社員「事前に勉強会やったでしょ!?」(爆笑)
―みなさんが高校生のときから企画してきた「テレビズナイト016」が、いよいよ8月13日(土)に開催されるようですね。内容を詳しく教えてください。
YAMATO:テレビズナイトは僕らが学生だった2002年からダンスやBMXなど、いろんな要素のパフォーマンスを入れて、音楽を楽しめるイベントとしてスタート。メジャーデビュー後は対バン形式が中心になっていき、6年ほどブランクもありましたが、自主レーベルを立ち上げ、3年前から復活。改めて音楽やLIVE、バスケの3on3やスケボー、BMXのパフォーマンスなどと音楽を融合させて、音楽のいろんな楽しみ方を伝えたいと思っています。
HIROKI:週刊ファミマガを読んだ人には、ぜひ来てほしいので、PRはRYOに任せてください! RYO、行けっ!(笑)
RYO:え?オレ?(笑)。まぁ、そうですね、自分もそうだったんですが、学生の頃って自分は何がしたいのか、将来どうしようとか不安になると思うんです。このイベントがそんな誰かの、何かが動きだすきっかけになればいいな、と。最初はただの憧れでも、いろんなジャンルのパフォーマンスを見て、「あ、これがやりたい」と思うきっかけになったらいいですよね。若い世代にこそぜひ来てほしい。何かしらの刺激や、きっかけが絶対あると思う!
HIROKI:実はこのイベント、学割と早割りがあって、裏ワザを駆使したら安く行けるんです!もう最高の遊び場ですよ。
RYO:見た人が、次は自分も出たい!と思ってくれたら最高!
HIROKI:それが一番いいね。『縁盤』でコラボしたリュウグウノツカイ や希和子ちゃんも出演!
RYO:京都のバンド「夜の本気ダンス」からは、沖縄では感じたことのない本土のパワーを感じて!僕も山嵐とかRIZEを最初に観たとき、すごく衝撃を受けたし。
HIROKI:県内のアーティスト、若い世代もいっぱい出演するし、僕らも含めて長年がんばってるバンドもぜひ見に来て欲しいですね。
■レンジのファミマひそひそ話―――その④
ファミマにお気に入りの商品がそれぞれあるメンバー。NAOTO「100円菓子を“ひねりっこちゃん”と勝手に命名してリピ買い中!」正しい名前は「ひねり揚げ」でした(^_^;)。 HIROKI「シンプルな塩ポップコーンが好き!ファミマにしかないってば」。NAOTO「ピラフとか冷凍焼きおにぎりとか。見かけなくなったけど復活して欲しい!」
■レンジのファミマひそひそ話―――その⑤
幼稚園の頃から近所にファミマがあったメンバー。昔話に花が咲きました。いとこがバイトしてたというNAOTOは、最近、家の隣のココストアがファミマになったそう。「今はもう週8通ってますね。1日2回とか」HIROKI「あ~、もうレンジでCMやりたいな~」―――只今、絶賛売り込み中(笑)!!
―9月からいよいよ「au presents ORANGE RANGE LIVE TOUR 016-017~おかげさまで15周年!47都道府県DEカーニバル~」がスタートですね。ツアーファイナルは地元沖縄!ツアーにかける意気込みをお一人ずつお願いします!
RYO:通常、こういうロングツアーのときは、ニューアルバムを引っ提げてが多いんですが、『縁盤』は昔の曲の再録ということもあって、割と自由に僕らの15年を詰め込んだカンジにしたいなと思ってます。てんこ盛りの内容を約2時間に集約するのは結構難しいですけど、全国でちゃんとそれを伝えられるようにしたい。
HIROKI:自分たちだけでは到底見ることはできなかった景色を今、見させてもらってるので、「ありがとう」という感謝を全国すみずみまで伝えるツアーにしたいです。
YOH:ここまで明るいことを続けてきたバンドもいないと思うので、どんなときでも毎年届けてきたという自負を胸に、いつもと変わらない気持ちでやれたらいいなと思います。
YAMATO:15年継続ができたのは周りの人たちのおかげ。その感謝の気持ちを忘れずに表現できたらいいなと思います。それとORANGE RANGEのLIVEは1番だと思ってもらえるようなパフォーマンスをしっかり47都道府県に届けて行きたい!後悔はさせませんので、ぜひ遊びに来てください!
NAOTO:この15年で僕らがLIVEで訪ねたのは全国47都道府県、218か所。今回のツアーも成功させて、足跡をどんどん更新したい。地図を見るのがすごく楽しみになりました。
YAMATO:自慢なのが、同じ県でも数か所でLIVEをやっているんですよ。北海道内だけでも22か所!!
HIROKI:これ、回数じゃないですよ。箇所ですからね。
NAOTO:北海道は大きいですけど、まぁ、僕らからしたら狭いわけです。
HIROKI:いや、どう見ても広いっしょ。
NAOTO:あとね、全国各地のご当地ラーメンを食べ歩くのが、もう~、楽しいしおいしいし。
5人:たまんないよね!
【特別企画1】突然ですが、ファミマガ読者だけに教えて!
ORANGE RANGEメンバー「今、コレ、ハマってます2016!」
【特別企画2】今だから言えるカミングアウト!
ORANGE RANGEの「実は私、○○○なんです…」
◎「日サロ通い疑惑」
5年前からRYOが日焼けサロン通いをしていることが判明。真夏の太陽をいきなり浴びるとやけどのようになってしまうため、「春からじっくり焼いていく」のだそう。沖縄の強烈な陽ざしはまさに“イケナイ太陽”ってか!?
◎「一番大切なもの疑惑」
沖縄、そして地元は心の拠り所というYAMATO。よく知る友達や家族、見慣れた景色があるから落ち着けるし、心がリセットできて、また仕事をがんばれるそう。お金より大事なものが沖縄にはあるんだって。なんかうれしいね。HIROKI「いや、僕は一番お金が大切ですけどね」。NAOTO「僕も」。一同:(大爆笑)
―最後に沖縄のファンのみなさんにメッセージを!
RYO:みんなで話し合って、大きな節目にしかできないことを実現でき、とてもうれしく思います。みなさんがいないとここまで来られませんでした。本当にありがとうございます。僕らの活動が続いて行く中で、ひとつの祝い事としてみんなで一緒に祝える1年にしましょう!
5人:よろしくお願いします!
最後にORANGE RANGEが地元沖縄市で見せた表情をフォトギャラリーでお届け!!
メンバーサイン入り『縁盤』ポスターを5名様にプレゼント‼
今回のインタビューを記念して、メンバー5名の直筆サイン入り『縁盤』のポスターを5名様にプレゼントします。沖縄ファミマのFacebookページから応募してくださいね。
【プロフィール】
ORANGE RANGE(オレンジレンジ)
左からYAMATO(vox)、YOH(ba)、RYO(vox)、NAOTO(gt)、 HIROKI(vox)。2001年結成、沖縄県出身・在住の5人組ロックバンド。2002年2月22日にアルバム『オレンジボール』でインディーズ・デビューし翌年、シングル『キリキリマイ』でメジャーへ進出。ジャンルにとらわれない自由かつ高い音楽性と卓越したポピュラリティで話題曲をシーンに送り出している。2010年以降は自主レーベル・マネージメントでもある「SUPER((ECHO))LABEL」で活動開始。2012年1月からはJVCケンウッド・ビクターエンタテイメントの「SPEEDSTAR RECORDS」と提携し、2015年8月に10thアルバム『TEN』をリリース。2016年はバンド結成15周年を掲げてアニバーサリーイヤーを展開。15周年を記念したコラボベストアルバム『縁盤』を7月20日にリリース。さらに9月より自身初の47都道府県ツアーを開催。その勢いは留まることを知らない。