2015.12.29

【年末特別企画】 O-1が10倍楽しくなる!?人気芸人のスペシャルトーク


も~い~くつ寝~る~と~♪
年末年始は沖縄のお笑いで笑って過ごしましょう!

今年最後の週刊ファミマガは沖縄のお笑い特集。所属事務所の垣根を越えて「ハチノリ」というお笑いライブを一緒に開催したりもする、いまアツイお笑い芸人3組によるO-1グランプリ直前スペシャルトークをお届けします。

hachimori

編集部:O-1グランプリ本選出場、おめでとうございます。
一同:ありがとうございます。
編集部:今日は、その意気込みなどを色々と聞かせていただきます。

(以下、略称一覧)
リ/榎森=リップサービス榎森耕助、リ/晋也=リップサービス金城晋也
初/正=初恋クロマニヨン松田正、初/憲吾=初恋クロマニヨン比嘉憲吾、初/新本=初恋クロマニヨン新本 奨
知=知念だしんいちろう

 

お笑いをはじめたきっかけは?

リ/榎森:僕らはM-1を見てお笑いをやりたい!っていう世代で。
知:え!全然世代違うさ!M-1見たの何年生?いくつぐらい?
リ/榎森:中学生くらい。
リ/晋也:当時、石垣はQABが映らなくて2005年から見てます。
リ/榎森:「お笑いポーポー」世代ですか?
初/正:
オレ幼稚園だったけど見てて“おきなわお笑い”にめちゃ詳しいっす、実は。方言とかも、じゅん選手とかありんくりんの次くらいにイケる。リスニングもバリバリでなんならある程度はしゃべれます。
知:仲田幸子さんとかのうちなーぐちも結構わかるんだ?
初/正:全然わかりますね。
リ/晋也:それでお笑いを?
初/正:あ、今思えばそうかも。子どもの頃はウッチャンナンチャンやダウンタウンを見てたし、中学校の時は「ガキの使い」のビデオばかり。
初/憲吾 :小学校の頃にコイツ(新本)と同じクラスで、レク大会で1番最初にやったのがテレビのモノマネで。
リ/榎森:ウケたんすか、それは?
初/憲吾初/新本ウケたと思う。
知:モノマネ?
初/憲吾:古畑任三郎をマネしているSMAPのマネ、みたいな。
リ/榎森:パロディのパロディって・・・(汗)。相当劣化してたんじゃないすか?(笑)
初/憲吾: (笑)で、中学校に入ったらオレの兄貴が正さんと組んでて。
一同:えー!
初/正:憲吾のニーニーは同じ野球部の1コ上の先輩だったんですけど、先に引退して。その弟の憲吾はオレからするとサラブレッドだったから。あ、じゃ一緒に組もうってなって。あと誰か出来る人いない?って聞いたら「新本面白いっすよ、正先輩」って。他にもあと1人いて、4人でやってたんす。中学のとき。
知: 3人とも周りから面白いやつみたいな感じだったってことでしょ?
初/正:僕は正直わりと面白いって言われて。まだ中学校に慣れない時期に4人の舞台の他にピンでもやってて、これもめちゃウケたんです。そこからあの4人面白いなって言われてましたよ。古堅中(読谷村)で。(笑)

hatsukoi_01初/新本:リップは?
リ/晋也:初舞台は大学生の時。
初/新本:どんな学生だった?
リ/晋也:僕、お笑いは全然。人前に出るより見る側でした。オンエアバトルとか。
初/憲吾: NHKは映ったんだね。
リ/晋也:ハイ。でもホント真面目で。中学校は嫌いでしたが。
リ/榎森:学校楽しめないタイプの暗い子です。僕はもういじめられっ子です、めっちゃ。顔がでかくて幼稚園の頃からいじめられてました。
初/憲吾:なんで過去形だば?
リ/榎森:今は“いじめ”から“いじり”に脳内で転化したけど。当時は顔の形でいじられてて。クラスで「三角頭のえ・も・り♪」って歌が流行ってもう頭おかしくなるくらいみんながそれ歌ってて。「キィーーーッ」ってなって。
知:壮絶な!
リ/榎森:ヤンキーグループに帰りに自転車で自分の周りグルグル回られて「おい、顔でかいな」って言われたこともありましたよ。中学校くらいになってある時、バン!「やかましいわっ」ってやったらそれが笑いになって。で、これはツッコミという文化だ!って気付いて「お笑い、楽しい!」って思って。
初/新本:人前に立ったのもその頃?
リ/榎森:中学校から。いわゆるレク大とか学芸会とかそうゆうのでやって。で大学入って。
初/正:奈良だったら競争率というか、漫才的なのやる人いっぱいいそう。
リ/榎森:もしかしたら沖縄の学生お笑いは、奈良より盛んかも。大阪は別かもだけど、奈良は控えめです。
初/正:石垣はどんな?
リ/晋也:バンドが多くてMCが面白い。
リ/榎森:きいやま商店とか。
知:きいやま商店よ、どうにかならない? (笑)
リ/榎森:それぞれのハタケでがんばろって。オレらが音楽うまかったらイヤでしょ!?(笑)
知:晋也は?もともと2人は友達だったの?
リ/榎森:先輩後輩で。
リ/晋也:やーすー(元キングストン)に誘われて。ライブ見においでって。
リ/榎森:こいつお笑いやってない頃、ショートコントの台本だけ書いて、やーすーって人に渡してたりしてました。
知:ネタは書いてたんだ。
リ/晋也:やーすーが「これがオリジンライブで通ったらおまえ(リ/晋也)が書いたの見れるやし」って。
初/新本:ああ、やっぱり作家気質なんだ。書いたものを見たいっていう、ね。
リ/晋也:それを見に行って、入ろうって感じすね。

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あこがれの芸人は?

知:オレ、高校生の頃、本当に憧れたのはひーぷーさん!高校生の時にオリジンの練習生で1年間いた時期があって。その時に、ちゃんと生でコンビのネタを見たのが当時ひーぷーさんが組んでたダーティービューティーってコンビで。わー、すごいなー、こんな面白いんだ!って。当時のひーぷーさん、めちゃ激しい突っ込みで。
リ/榎森:めちゃトガってましたからね。
リ/晋也:ネタ「死ねシリーズ」は「F-1並の速さで死ね」とか。“例え死ね”のネタが少し汚い言葉でいろいろあって。ダーティビューティーって汚いキレイってコンビ名だから。それで憧れてマネしてた。
一同:へえー!
リ/榎森:初恋の3人は憧れた沖縄の芸人さんとかは?
初/正:小2の時に、ゆうりきや〜さんが首里城で女の人2人とネタやってたんすよ。これは完全プライベートだろうけど。ベンチに女の人2人座らせてやってたんすよ。
リ/榎森:なんでなんで?
初/正:そうゆうネタがあるんすよ。その時に声かけてサインもらって写真撮ってもらって。
知:え!そのこと話した?
初/正:ゆうりきや〜さんに話したんすけど、リアクションがイマイチでした。
一同:(笑)
初/正:あと僕、笑築過激団のファンクラブ会員です。
一同:(笑)
知:えーっ!ファンクラブってあったの?
初/正:カマド体操のCDの裏に書いてあるファンクラブの電話番号にお母さんに電話してもらって。玉城満さんの奥さんが出て「あい、小学生すごい!」みたいな感じで入って。辞めた覚えがないんでまだ入ってます。1回だけ寄せ書きみたいな全員のサインがに送られてきて、終わり。
リ/榎森:うすいー(笑)。
初/正:まだ持ってますよ。仲田幸子さんにサインをもらったりとかもしています。 

  • リ/榎森:新本さんは?
    初/正:おきなわお笑い”は「お笑いポーポー」しか見ていなくて、次に見たのが「笑ってイージャン」くらい。真栄田賢(スリムクラブ)さんとかが出てきて。
    リ/榎森:すごい人気でしたよね、「笑ってイージャン」。こきざみさんも出ていて。
    知:その前のマスターベーコンズさんも人気だった!
    初/正:女子高生目線の番組「るーずぼっくす」「流行通信PTA」も人気だった!あの世代に移ってくるんすよね。
    リ/晋也:あと「ポケベル選手権」!
    一同:あった、あった
    初/正:マスターベーコンズさんがやってる「流行通信PTA」って番組で「オリジン喜笑転決」っていうライブの告知をしてて、中学のときに初めてオリジンのライブ見に行きました。憲吾のニーニーと2人で。
    リ/榎森:面白かったすか?
    初/正:めっちゃウケてた!マスターベーコンズさんとか、ミジンコマッチさんとか。
    リ/榎森:ミジンコマッチさんは、車に轢かれるっていう面白映像を撮影してる時、本気で8mくらい吹っ飛んだという、オリジンの伝説的な芸人。

  • chinenda_01

初/正:その世代の人たちが出てて。ちょうどマスターベーコンズさんが東京に行く卒業ライブみたいな感じを見に行ったのが初めてのお笑いライブ。
知:けっこう、ライブで見ると衝撃じゃない?
リ/晋也:こきざみさんはなんとなく「いいじゃん」とか姉ちゃんが見てて、やーすーのライブ行ったら、あ、あの人たちだ!って。めっちゃ面白かったです。
知:しゃもじが超好きで、僕らはだいぶ影響受けてます。
リ/榎森:僕正直、関西から来てるから“おきなわお笑い”どうなん?って気持ちがちょっとあったんす。で、本当にしゃもじさんとこきざみさんがめちゃめちゃ面白かった。これはもう全然違うなーって、素直に沖縄でやりたいと思った。

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2016年O-1グランプリへの意気込み&県民のみなさんへメッセージ

知:優勝はしたいね。
初/正:したいすねー。
リ/晋也:でも、どうやったら勝てるかわかんないっす。
初/新本:投票ですからね。
知: O-1グランプリは、結局は強い芸が勝つ!みたいなところがあって。やっぱり視聴者投票だから。細かいニュアンスとか積み重ねてきた緻密さが伝わらないからちょっともどかしい。
初/憲吾:でも100万円ですからー。
リ/榎森:そう!「お正月に顔出してみんなでにぎやかしでワーって行こうぜ!」って思ったけど100万円って聞いたら、みんな鼻息荒くなってしまった感じ。
知:これがどうなるかなんすよ、本番で。
リ/榎森:ひょっとしたら100万円にすることで、全員全然面白くなくなるかもしれない。みんなめっちゃ緊張して「ネタとばしやんけ」みたいになるかもですけどね。初めてO-1出た時のピリッとした気持ちを思い出してる感じがあるので緊張感を楽しみながらなのかな。
初/正:O-1では視聴者の票をゲットすることはできないと思ってたんですけど、去年ようやくちょっといい感じだったんで、初めてO-1の背中が見えたというか。だから一生懸命がんばりたいですね。
リ/榎森:おきなわお笑い”って身内ネタって言われたりもするけど、沖縄の人を笑わすのは絶対沖縄の芸人が上手いと思う。そんな沖縄に生まれたからこそ笑えるネタとかをあまり考えずに見てくれたらいいなぁ。
初/正:O-1は今ある“おきなわお笑い”のレベルを底上げした大会。これからもどんどん面白くなると思うのでそのプロセスを見て欲しい。
知:僕らはもちろん真剣!台本じゃなくて、芸人が面白くしてるんです、本当に。芸人が1年間頑張ってきてるから面白い番組になるんで、それをライブで見に来て欲しいですね。
リ/榎森:あと、僕らに投票してくれたら1,000円あげます。
知:僕はじゃあ1,500円あげます(笑)。

 

話題の「O-1グランプリ」がスタートしたきっかけは、あるレジェンドの想いからだった。


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沖縄テレビ開発常務取締役
山里孫存(やまざと・まごあり)さん
(前 沖縄テレビ報道制作局次長)


僕は最初、沖縄のとんねるずといわれた人気コンビ・ニーニーズと「じゃかALIVE」という番組をやっていて、2人をとにかくスターにしようと彼らを真ん中に据えた番組を2年やっていました。

いよいよ3年目という時、2人がスカウトされ東京進出が決まり、継続することが決まっていた番組は、急いで次のスターを発掘する必要に迫られました。そこで見つけたのがファニーズ。後に演芸集団FECを立ち上げるファニーズの山城達樹も、まだほとんど無名でしたが、彼らを「じゃかALIVE」のレギュラーに大抜擢。番組名を「じゃかじゃかALIVE」にリニューアルして、ほぼ同じ路線の番組を、ファニーズの可能性に託して継続していきました。 

  • お笑いフレッシュ選手権

  • こうして人気者となり、沖縄の若手芸人たちのリーダー的存在になった山城達樹は、現FEC代表、山城智二の兄にあたります。とてもおもしろい男で、まだ何の実績もないのに「沖縄をお笑いの王国にしたい」と語っていました。

    番組がはじまった直後にFECは「フレッシュお笑い選手権」をスタートして、もう20年以上続いていますが、とにかく沖縄のお笑いをめざす若手たちが競い合える場を作りたい!という想いが達樹にはあったんです。

    その頃、OTVはちょうど35周年を迎え、ファニーズもいい感じでお茶の間になじんできて、達樹の想いも聞いていたので、35周年の節目に沖縄の素人たちを競い合わせようと「素人お笑い選手権」を開催。そのときに優勝したのが、ひーぷーが組んでいた漫才コンビ・ダーティービューティー。それをきっかけにオリジンが誕生し、そのとき特別賞だったマスターベーコンズの2人も引っ張られてオリジンへ。

    僕らはちょうど女子高生番組を作ろうというタイミングで、マスターベーコンズを引き込んで、「るーずぼっくす」という当時社会現象?になった番組を作りました。僕らテレビ局はローカルタレントを育てたくて積極的に番組に起用して、FECとオリジンが競い合うようにいっしょに成長してきました。今、沖縄のお笑い界が面白いのは、最初のそういう流れがあったからだと思います。

でも、FECを立ち上げたばかりの達樹が急逝。達樹はオリジンの誕生をライバルなのにとても喜んでいたらしく、「応援してくれたり、教えなくてもいいようなお笑いのノウハウなんかもたくさん教えてくれた」ってひーぷーが今でも言うんですよ。沖縄のお笑い界がすごく活性化したのは、若くして亡くなったけど、山城達樹という男の存在が大きかったんじゃないかと僕は思っています。O-1グランプリも達樹の「沖縄をお笑いの王国に!」という熱い想いがあったから誕生した大会だと感じます。

O-1グランプリはみんながなるべく公平に、納得いく形で競い合えるお笑いの場所を作りたいねってゆうりきや~や達樹の遺志を継いだ智二、オリジンの真栄平代表、構成作家のキャンヒロユキもみんなで、どういうルールでやったら納得するか話し合って、視聴者投票にしようと決まったんです。

O-1グランプリの現・制作ディレクターである山内駿さんからPRと意気込み!

yamauchi

これまで大会を支えてきた先輩方や芸人さんたち、今までエントリーしてくれた人みんなにリスペクトしながら、芸人たちのネタをきっちり見せる、届ける番組を作りたい。県民のみなさんと一緒に初笑いで1年のいいスタートを切りたいですね。ぜひ生放送で観て投票にもご参加ください!!

 

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日程:2016年1月2日(土) 13:00~15時25分まで生放送(OTV)
審査方法:完全視聴者投票

沖縄のお笑い芸人がガチンコで臨むO-1グランプリはバトル開始、寸前!!
アツイ男たちの闘いを笑いでジャッジするのは、TVの前のみなさんです!!

 

【プロフィール】
知念だしんいちろう
初恋クロマニヨン
リップサービス
(五十音順)