2015.06.23

はじめて泡盛にコーヒー入れたのは誰？

沖縄初○○を探せ！Mission FILE:001

“沖縄で初めて◯◯した人”を突き止める「ファミマガ調査隊」シリーズ。記念すべき初回は「泡盛コーヒー」のルーツに迫ります！

沖縄のお酒「泡盛」は、米で作られた日本最古の蒸留酒。そのおいしい飲み方のひとつにコーヒー割りがありますよね。今ではおなじみの飲み方ですが、最初に泡盛にコーヒーを入れたのは誰なのでしょうか。ちょっと気になりませんか？^^

スナックやクラブの女性スタッフが考案した説や、缶コーヒーメーカーの営業が語ったセールストークが起源だという説など諸説あり、調査は初回から暗礁に乗り上げたかに思われました。と、そのとき、「泡盛コーヒーを初めて世の中に広めた人は●●酒造の人だよ」という有力な情報を入手。早速、確認のため調査に行ってきました。

泡盛にコーヒーを入れて広めたのはこの人！？

訪れた先は、「一歩先ゆく泡盛作り」がモットーの、那覇市にある「久米仙酒造」。
開発担当者であり、泡盛マイスターの資格を持つ中村さんに詳しくお話を伺ってきました。

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久米仙酒造の「泡盛コーヒー」が販売されたのは、2008年10月。

主な納品先はお土産屋や酒屋さんだったそうです。泡盛業界では、年間1万本を出荷できればヒット商品だと言われる中で、なんと発売から2カ月弱で1万4000本を出荷！ビックリするほどの売れ行きだったそうです。

泡盛コーヒーが誕生するまでの軌跡

もともとは若者の泡盛離れを懸念して、若者や女性にも飲みやすい泡盛製品を作ることが目的だったといいます。すでに商品化されている梅やシークヮーサー以外に「沖縄の人に親しまれている食材で、おいしい泡盛を作れないだろうか！？」その想いから、開発にかけた期間はなんと1年以上！そして様々な食材を試した結果、ようやくコーヒーに辿り着きました。

試した沖縄食材はなんと50種類以上！

思いつく限りのあらゆる沖縄野菜や果物などを試したという中村さん。合成着色料は一切使用しない！という強～いこだわりから、時間の経過とともに緑から黄色へと変色する特徴があった「ゴーヤー」は泣く泣く断念。その後も試作品を作っては「これは違う！」と試行錯誤を繰り返し、多いときには1日50回以上のテイスティングをしながら社内で検討を重ねたそうです。（テイスティングするとき、泡盛を飲み込まないんだって！）

コーヒー豆にも試練があった！

コーヒー豆は泡盛に漬けると酸化するため、味に酸味が出てしまう。そこで編み出したのが、特別な手法で製造した濃いめのエスプレッソを投入すること！コーヒーのコクや香りが増し「これならイケる！」そう確信したそうです。原産地は沖縄からの移民を応援したいという思いもあって風味も良いブラジル産から厳選。開発当時は甘めのコーヒーが流行っていたため、甘味をプラスした仕上がりにしたそう。

最後のこだわりは「泡盛をフワッと香らせる」こと

泡盛を飲む人を増やしたい！そのために、口の中で「最後に泡盛の香りをフワッと香らせること」にこだわり続けた中村さん。従来の泡盛製造方法「減圧蒸留」では臭みが取れる分香りまで消してしまうため、昔ながらのオーソドックスな「常圧蒸留」で製造することで、泡盛の香りを残すことに成功！ココが一番苦労した点だそうです。

泡盛初心者でも愉しめる、泡盛コーヒーのレシピ

ストレートやロックでだけでない飲み方のアレンジや、おいしい食べ方を教えていただいたので作ってみました。どれも美味しいのでおすすめです！

バニラアイスにトッピング！

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