今年も、沖縄県内7大学の学生たちが繰り広げる熱き4ヶ月間が、ここ沖縄ファミリーマート本社で幕を開けました。
当日の様子から、それぞれの学生たちが学P沖縄リーグへ賭ける思いをお伝えします。
「沖縄元気生活応援団」を目指して沖縄県内7大学64名の熱き日々「学P沖縄リーグ 2018」スタート!
2018年7月28日に第12回目を迎えた「学P沖縄リーグ 2018」とは、企業と学生がお互いに協力しながら、オリジナル商品の企画立案から開発、販売までの全ての工程とマーケティングを行う実践型インターンシップです。
これまでに、総勢550人を超える学生が参加し、それぞれの大学内で結成したチームで一丸となり、共に助け合いながら最上位賞である「ベスト学P賞」の勲章を目指して戦っていきます。
やや緊張気味な表情で浮かべながら開講式に臨む学生たち。去る7月28日からスタートし、全10回の商品開発会議などを経ながら、10月2日から15日までの2週間の商品販売を行う。
本年度は、2017年と同様に「琉球大学」「沖縄大学」「沖縄国際大学」「名桜大学」「沖縄キリスト教学院大学」「沖縄県立芸術大学」「沖縄女子短期大学」の7大学から64名の学生が参加しました。
学生からは、開幕の挨拶として「先輩たちの悔しい姿をみているから、今年は負けられない」と宣戦布告する場面も。
そして、沖縄ファミリーマート杉田部長からは、今年のテーマ「沖縄元気生活応援団」が発表されました。
「学生ならではの斬新なアイデアで商品開発を取り組んでもらい、学P沖縄リーグで得た経験を将来の財産にしてほしい」と杉田部長は語る。
また、講義にはスペシャルゲストとして護得久栄昇さんが会場に登場。「良い商品を開発して、食べてくれるお客さんを盛り上げてくださいね。チャメ!!」と学生たちを激励しました。
期待と不安が入り混じる 商品開発にかける学生の思い
開講式を終え、第1回目となる商品開発会議では、いままで学生たちで作ってきたオリジナル商品の試作品とコンセプトシートを持ち寄り、沖縄ファミリーマートや協力する沖縄県内の工場担当者の方たちに試食してもらいながらプレゼンしていきます。
それぞれの大学によって商品開発する商品のジャンルは異なります。お互いのチームカラーを生かした企画案を披露しました。
それぞれの課題に取り組む学生たち
今回の学Pでは、学生たちは開発商品のパッケージデザインについても考えます。例えば、沖縄ファミリーマートに来たお客様が、多種多様な商品の中から手を取りたくなるような商品名やキャッチコピーを考えるという、商品開発と同じぐらい大事な工程です。
そのため、たとえ約4ヶ月の期間があるといえども、チームメンバー同士で協力し合わないと、理想とする商品の開発には辿りつきません。学生たちは、コンセプトシートとパッケージデザイン、そして試作品を食べてもらいながら、本当に店頭に並べることができるのか、他の大学よりも売れる商品なのか、担当から現実的なフィードバックをもらいます。
試作品に対して厳しい指摘が入る
「おしゃれで、すぐに販売したくなるけど……、どんなお客さんに食べてほしいのか、リピートして買ってもらえるのか、もう一度考え直してほしい」
「コスト面も考えて、理想とする素材が実現可能なのか。もう一度企画立案してみてください」
商品開発のプロたちからの手厳しい意見に悔しい気持ちが溢れてくる学生たち。一から商品企画を練り直すチームがあるなかで、本気でぶつかっている各大学のリーダーたちに、これからの抱負を交えながらお話しを伺いました。
沖縄国際大学:デザート担当
- リーダー 銘苅瑠菜さん
「私は、約6年間沖縄ファミリーマートでアルバイトをしてきて、社会人になったらここで働きたいと思っています。だから人一倍、学Pには強い気持ちを持っています。
今年は、沖縄の食材を入れた商品を作って、沖縄全体を元気にする、そんなコンセプトがあります。商品開発会議では、みなと食品さんとオキコさんのご意見をもらい、自分たちがアピールポイントをしっかりと明確にしながら次回に備えたいです。」
琉球大学:おにぎり担当
- リーダー 宇根佑さん
「事前会議から、僕たちは試作品に自信を持っていましたが、今回気づかなかったところへのアドバイスをもらえたので、問題点を改善していきます。
僕たちがイメージしているアイデアを皆さんに100パーセント、伝えられるようにして、ベスト学Pを取りたいです。」
沖縄キリスト教学院大学:パン担当
- リーダー 新垣太志さん
「これまでに、人をまとめてきた経験がないから……。でも、自分なりに考えて、リーダーとして前で引っ張りたい。あと、活発なメンバーが揃ったので、意見が出やすい雰囲気づくりも心がけていきたいですね。
試作してみて、作った直後と今だとパンの食感がだいぶ変わることがわかりました。今回の課題を持ち帰って、オリジナル商品を形にしていきたいです。」
沖縄大学:弁当担当
- リーダー 屋良明菜さん
「これまで、沖縄大学では男性陣が中心となってがっつり弁当を作ってきましたが、今回は女性だけのメンバーだから、ヘルシーでおしゃれな弁当を考えています。
今のところ、コストの面で指摘をもらって、社員の皆さんに負け気味ではありますが 笑 例えば、弁当の外装をミンサーにしてみたり、可愛いデザインにこだわっていきたいです。」
名桜大学:デザート担当
- リーダー 上村真名美さん
「私たちは本日のゴールを、担当のかたとできるだけヒートアップさせて、たくさんの意見交換をして改善点を挙げていくことに決めていました。
今回の2つの試作品は自信があって、そのまま商品が出せるかなって思っていましたが、味が薄かったり、いろいろ改善できそうです。これからも、チームで団結して商品開発を楽しんでいきたいです。」
沖縄県芸術大学:パン担当
- リーダー 喜納梨巨さん
「いままでの先輩たちも、同じくパンでした。すごく良い商品を作ってきたから、負けられないというプレッシャーもあって 笑 また、担当のかたから、本当にできるの? って心配されていますが、最後までチャレンジしていきたいです。
沖縄ファミリーマートさんではコーヒーがとても美味しいので、それに合うパンの食感と味、あと商品ネーミングにもこだわって、魅力を伝えていきます。」
沖縄女子短期大学:おにぎり担当
- リーダー 兼城奈美さん
「うーん、2個セットのおにぎりを考えてきましたが、今のところ課題しかなくて……。新しい企画を考えようかなと思っています。
1回目の商品開発会議ではダメダメでしたが、これから再チャレンジだと思っています。ターゲットを絞りながら、もっともっと斬新で、皆さんがハッと驚いてくれるものを作っていきたいです。見ててくださいね!」
第1回目となる商品開発会議を経て、オリジナル商品に自信を持つチームと自信を失うチームと分かれる結果となりましたが、ベスト学P賞を目指す気持ちは一緒です。学P沖縄リーグ 2018では、これからどんなドラマが起きるのかワクワクしています。学生にとっても、ここまで熱気に包まれた時間を過ごせる経験はそう多くないのではないでしょうか。
これから、実際に商品販売までの過程で、学生たちがどう変化して成長していくのか。リーダーはもちろん、チームメンバーそれぞれが大人の扉を開いていく瞬間、そして開発過程も引き続き「おきなわファミマin」で追っていきます。お楽しみに!
取材・記事:水澤 陽介