2018.06.20

6/26(火)発売開始!『ポテトチップス・ブエノチキン味』はブエノチキン普天間と浦添の初めてものがたり


チキンの丸焼きの老舗として沖縄県民から深く愛されている「ブエノチキン」。読者の皆様はご存知ですか?ニンニクとハーブの香りが効いていてクセになる県民のソウルフードですよね。そんな「ブエノチキン」が6月26日(火)にポテトチップスになって沖縄ファミリーマート限定で発売されます。

ブエノチキンの味わいをチップスで表現するべく、ブエノチキン普天間・浦添×沖縄ファミリーマート×山芳製菓で共同開発。販売に至るまでの開発秘話を、ブエノチキン普天間の伊佐さん、ブエノチキン浦添の浅野さん、沖縄ファミリーマート商品開発部石垣さんに振り返って頂いたのですが、開発当初から紆余曲折があったようで…

実は「ブエノチキン普天間」と「ブエノチキン浦添」は系列店ではなかった!?

─ ブエノチキンさんとのコラボはどのようなきっかけでスタートしたのですか?

石垣 まず、沖縄の人はシシジョーグー(肉好き)なので、「肉系」のコラボ商品でいこうと考えていました。そこで、沖縄らしさもあるチキンの丸焼き、中でもみなさんに広く知れ渡っているブエノチキンさんとのコラボが浮かびました。ニンニクが効いた味もポテトチップスと相性が良いだろうと確信していましたし、食文化を南米から持ち帰ったというストーリーもあります。さらには、店舗の黄色の看板が一際目立ち、キャッチーだったので、これを丸ごと商品のパッケージにできたらという想いから、ブエノチキン普天間さんと浦添さんにお声掛けしました。

沖縄ファミリーマート商品開発部の石垣さん

─ オファーをもらった時はどう思いましたか?

伊佐 一応、OKはしました。でも浦添とやることに内心葛藤はありましたよ。

─ あれ!?普天間と浦添は系列店ですよね?

浅野 元々、今の浦添の店舗は、普天間の先代(伊佐さんのお父様)が2号店としてやられていたところだったんです。そこを私の父が36年前に買い取って、そこからは別々で経営をしていました。過去に、先代同士で商標についての話をしていたのですが、普天間の先代が商標をとることに積極的ではなかったので、それなら私がと商標を取りました。
もちろん普天間と浦添、双方の「ブエノチキン」の名前を守る為です。それで商標が取れれば安心だと思い普天間の方に報告もしていなかったんですね。商標の件を先代から全く聞かされてなかった伊佐さんがすごく怒ってらして。

伊佐 こちらとしては、商品化云々の前に勝手に商標を取られたという思いがあったんです。プライドもありますし、まずは浦添の意向を確認したいわけですよ。

─ …ということは、もしかして今回の商品開発がお二人の初対面!?

浅野  そうですね、私も伊佐さんも二代目同士ですし、普天間に一度もご挨拶に行けていなかったので『この機会に挨拶もできるー!商品化楽しみー!』くらいのルンルンな気持ちで最初の顔合わせに向かったのですが・・・。

石垣  これが大修羅場も大修羅場で(笑)

浅野 一発目から『まずは言うべきことがあるだろ!』と、それはもうめちゃくちゃに怒られまして。私もハッとなって。「泥棒!」と怒鳴られましたね。

石垣 お互いの空気感を私がもっと事前に伝えるべきだったのですが、あまりに晴れやかな表情で普天間に来た浅野さんに、伊佐さんが『おいおい!?』ってなってしまって…

伊佐 怒りで身体が震えるという表現がありますけど、この時は本当に震えていましたね。

浅野  そこでコミュニケーションの重要さに気付きましたが、伊佐さんに思っていたことをはっきり言っていただき、『…じゃあ、開発やるか!』とモヤモヤが残らずに一緒に商品開発を開始させてもらうことができたので、とてもありがたかったです。

─ そんな出来事があったんですね!じゃあ、まずは一回握手しましょう

伊佐 イヤだ!
浅野 何でですかー!(笑)
伊佐 今後も確執を残しておく設定の方が、周りも盛り上がるんじゃない(笑)

味付けが若干異なる二店舗でひとつの商品を開発する、その裏話は・・・

─ それから、手に手を取り合っての商品開発です。同じ“ブエノチキン”とはいえ、普天間と浦添では味付けが若干異なりますよね。その辺りのすり合わせはどうしたんですか?

石垣 両店舗とも、ブエノチキンの要素として『チキンの旨み』『パンチの効いたニンニク』『ハーブの香り』の3つは共通しています。商品を明確に再現するというよりも、そのテイストでどれだけ美味しいチップスを誕生させるかを重視して開発していきました。

浅野 私はまず、いかに味を再現するかを考えていて。そこで、ブエノチキンの美味しさの要素は何だろうって考えたら、やはり食感ありきだったんですよね。でも、ポテトチップスで食感の再現は難しい。それからはチキンの旨みをどうチップスで出すかを大事にしていきました。

伊佐 僕は最初から、再現をするのにも条件が限られることは承知していたので、むしろどこに”落としどころ”を付けるかということを考えていました。

石垣 最後はバランスの問題でした。チキンもニンニクもハーブもってなると、味が濃くなりすぎたり、個性がうち消されたりするのですが、ブエノチキンとして何を主張したいか、最後に残る味をどうしたいのかという部分で調整しました。

浅野 途中、塩分を減らしたんですよ。すると味が逆に立ったんですね。『味を足すことで個性が消え、味を引くことで個性が出る』というのは新しい発見でもありました。

石垣 山芳製菓さんが、試作のたびに毎回素晴らしいクオリティで要望をカタチにしてくれたのも大きかったです。

ブエノチキン味の魅力はニンニクとハーブのバランスと、まるでお店の匂いを閉じ込めたような風味

─ 商品に関して、自信の程はいかがですか?

伊佐 良いんじゃない!?我ながら良い仕事をしたと思いますよ。これはオンリーワンのポテトチップスですよ。

浅野 まさにブエノチキン!ハーブもローズマリーではなくオレガノを使用しているので、よりらしさが出ています。

─ それでは、ここが魅力だ!というポイントをまとめていただけますか?

石垣 ニンニクとハーブの味や風味のバランスがとても良く仕上がっています。沖縄のかたが好む味で、どんどん食べ進められるちょうど良い味付けになったと思います。看板をイメージしたパッケージは必ず売り場で目立つと思いますので、是非手に取って欲しいですね。

どや!(1)

浅野 袋を開けた時の匂いで気持ちが高ぶります!ブエノチキンは『店の外まで匂いがするよ〜』って言われるくらい、匂いに特長があるので、お店ごと閉じ込めたようなイメージで楽しんでもらえたらな、と思います。

どやぁ!(2)

伊佐 とにかく出来上がった商品を一度食べてもらえたら。これから世の中に出すのが楽しみです。全部完売したいね、新記録狙いたいです。(笑)

どやぁっ!(3)

─最後となりますが、ブエノチキンの店主として日々大切にしていることを教えて下さい。

伊佐 お客さんとのコミュニケーションですかね。99%そこだと思っています。地元のお客さん、観光で来ているお客さんに対して何ができるか。以前、1回の沖縄旅行中に2度もチキンを食べに来てくれた方がいました。こういうお客さんとの関係を大事にしていきたいです。


お店の外から見ることのできるチキンの丸焼きは思わず食欲をそそられる。

浅野 チキンの丸焼きが、アルゼンチンから海を渡って沖縄に来たということは、考えれば考えるほど凄いことだと思うんです。日常的にチキンの丸焼きを食べる習慣はすでに沖縄にはあるんですけど、この習慣が「沖縄の文化」になるように”チキン”と頑張ります!

ポテトチップス・ブエノチキン味はファミマでまもなく発売開始!


「商品が発売された日には乾杯しようね」と話す伊佐さんに、浅野さんと石垣さんが嬉しそうに応えている様子が印象的でした。

いかがでしたでしょうか、新商品の開発秘話。両店の歴史、積年の想い、味へのこだわり、仕事への向き合い方…
今回初めて両店舗が手を組んで開発した、老舗ブエノチキンの美味しさの要素を閉じ込めた、ポテトチップス・ブエノチキン味。 6月26日(火)※を指折り数えて待って頂けたら幸いです!
(※一部店舗で取扱日が前後する場合がございます)

ブエノチキン普天間

【住所】沖縄県宜野湾市普天間1-28-13
【電話】098-893-4527
【営業】11:00-21:00(売り切れ次第終了)
【定休】旧盆・正月・鶏肉が無い日

ブエノチキン浦添

【住所】沖縄県浦添市内間1-14-2
【電話】098-876-0452
【営業】11:00-20:00(売り切れ次第終了)
【定休】月曜(祝日はオープン、代休あり)正月、ウークイ

取材・記事:ナガハマヒロキ