生まれ変わったファミマのおむすび。…って何が変わったの!?
沖縄ファミマで毎日5万個も販売されているという“おむすび”が2年ぶりにリニューアル!(沖縄ファミマでは、おにぎりを“おむすび”と呼んでいます)
そのヒミツを探るため、今回は沖縄本島工場を直撃!沖縄ならではのこだわりもあるらしいと聞きつけ、その真偽を聞き出してきました!
- 皆さん、こんにちは。ファミマ専属工場で商品開発担当・ごはんソムリエの資格を持つ石川です。「新しくなったファミマのおむすび」の話を聞きたいとのことですが、どうぞ私に何でも聞いてください!
ごはんに迫る!「粒立ちの良い、ふっくらごはん。」とは!?
それでは、早速。まず、ポスターに「粒立ちのよい、ふっくらごはん。」とありますが、ごはんはどのように「粒立ちが良くふっくら」したのでしょうか?
- ここからは失礼して、いつも通りマスクをしてよいでしょうか?その方が調子がでるので。(笑)
ファミマでは、「おむすび用」と「混ぜ飯用」の主に2種類のお米を使用しています。洗米後、余分な水分を徹底的に除去するため、機械を一部改良しました。お米を高く積み上げることで重力を利用して水分除去を行い、まずはお米の水切れを良くしました。
- そしてバーナーの火加減にも注目です。徹底したチェックを一定時間で行い、不完全燃焼からくる赤火をなくしてバーナーの熱量を均一に保ち、ごはんに炊きむらが出ないように管理しています。
「ふっくらごはん」は、水切りの良さと火加減から生み出されているんですね。他にも何か工夫を?
- 鉄製の釜を使用しています。ひとつの釜には12〜13kgの洗米したお米と軟水が機械で自動的にセットされ、一度に8釜の炊飯が可能です。窯の水温が沸点に達したあと、加熱を保持する時間や蒸らし時間は、ファミマが推奨している時間で設定しています。
水には「軟水」を使用していると?
- はい。軟水だと粒子が細かい分、お米に水が吸収しやすくなり、ふっくらと柔らかく炊きあがるんですよ。ご存知の方もいらっしゃるんじゃないでしょうかね。(笑) え?硬度ですか?それは秘密ということで・・・。
あと何やら釜に番号が…。これは何でしょうか?
- 実は、フタと釜に同じ数字をナンバリングして対で管理しています。焦げつきや炊きむらが生じていたらすぐにチェックをしてメンテナンスをします。ごはんが最良の状態で炊けるようにフタと釜の相性も最良のコンビにしておくんですよ。まあ、コンビニだけに。(笑)釜を削って再加工することもあります。
軟水の使用と釜のコンビに…。
- はい・・・
そして最後に、炊き立てのごはんを釜ごと急速冷蔵するのが大事なポイントです。15~20分をかけて20℃ぐらいまで温度を落とします。その手間をかけることで保存料など使わずに、おいしさを際立たせることができるんです。
海苔に迫る!「音までおいしいパリパリ食感。」とは!?
ポスターには「音までおいしいパリパリ食感。」とありますが、本当に音までおいしい海苔なのでしょうか?
- それは、食べてみてください・・・
今回は、特にパリパリ感にこだわったようですが?
- パッと見ではわからないと思いますが、実はおむすびを包むフィルムを二重構造から三重構造に変え、密閉性を高めました。空気に触れる時間を少なくすれば、海苔のパリパリ感が保持できるためです。ココはかなりこだわっていると思います。湿度や温度を考慮した保管や管理方法にもひと工夫しています。
具材に迫る!「調理方法にまでこだわった上質具材。」とは!?
今回のリニューアルでは、5種類のおむすびの具材も変わった模様。商品部に確認したところ、全体的に具材を大きめにカットしたとのこと。工場で確認したとき、確かにしゃけフレークがやけに大きかったような気もします。まるで存在感をアピールするかのように…
おや? なんと具材は手作業で中央に配置しているではありませんか。そしてこのあと「シート包餡機」によって優しく握られていく三角形のおむすびたちは、機械で自動計量されて規定範囲外は弾かれていくのでした。
さあ、果たして…口の中でも存在感をアピールしてくれるのでしょうか。これより実食いたします!
実食!本当に具材は、大きくなったのだろうか!?
まずは、包みのフィルムを開けて実食!パリパリ感にこだわったオリジナルの有明産「海苔」は、ひと口食べると歯の裏側にくっつきそうなほど乾燥したパリっと感です。あっという間にごはんの水分を吸収するため、フィルムは食べる食前に開封し、その後はすぐに食べ始めるのがオススメです。
1. 手巻 シーチキンマヨネーズ
割ってみるとマヨネーズがテカテカと輝き潤っています。そして「具たっぷり」と書かれたシールの通り、食べ始めると、いくら食べてもシーチキンが「私はココですよ!」とその存在を主張し続け、姿を消してくれません。シーチキンとマヨネーズの最強コンビは、おむすびの中を旅するかのように隅々まで行き渡っていました。
2. 手巻 紀州南高梅
工場では、手巻おむすびの両面に振り塩をして、塩には藻塩を使用。紀州南高梅の「きざみ梅」は眩い光沢を放ちながら、おいしさをアピールしています。食べてみると、梅の酸味で胃がキューンとなりそうでありながら、塩分と見事に調和した大人の味。夏バテ気味の方、おひとついかがでしょうか。
3. 手巻 辛子明太子
商品部から聞き出したのは、「辛子明太子の魚卵の比率をアップさせ、辛子明太子のグレードを上げた!」との情報。じっくり眺めて観察してみると、確かに粒が大きいような気がします。ピリッと効く明太子の辛さが増したような気も。口の中に広がる刺激的なスパイスの味を噛み締めながら、日常生活も刺激的に過ごしたいところです。
4. 手巻 紅しゃけ
おむすびを割ると、香ばしいしゃけの匂いに癒やされます。その後はきっと満面な笑みと幸福感に包まれることでしょう。シールには「直火焼き」とあり、具材は荒ほぐし。大きな紅しゃけの塊が現れては口に運ばれていく、そんなしゃけ感が満載です。
5.手巻 北海道産真昆布
まるで黒真珠のような輝きを放つ真昆布。「じっくり釜炊き」されるとどんな味になるのか食べてみたところ、口の中で「私が主役!」と積極的にアピールし続けます。大きくカットされ、濃い目に味付けされた釜炊きの真昆布。その煮汁がうっすらとごはんに染み、感動すら覚えます。おむすびの中で繰り広げられる昆布ワールドにぜひハマってみませんか?
5種の具材とともに生まれ変わったファミマのおむすび。各具材がお米の美味しさを引き立てる名脇役を演じています。おむすびはシンプルなだけに種類が多く、県内でも地域限定商品があるというから驚きです。
また、購入時におむすびをレンジで温めるのも、沖縄ならではの文化らしく、家庭で出来立てのようなあたたかさが求められる傾向があるようです(!)。また地元の嗜好性も考えて、ほんの少しだけお米を硬めに炊いているなど、炊飯も沖縄ならではのひと工夫がされているとか。ただ今回のリニューアルの目玉でもある“海苔のパリパリ食感”を存分に堪能するなら、敢えての「温めなし」がオススメというツウな情報もゲット。これはぜひ試してみたいですね。
ごはんソムリエの豊富な知識と経験に基づき、徹底された品質管理のなかで毎日生まれているファミマのおむすび。あなたは、今、何味が食べてみたくなりましたか?
〈ファミマのおむすびまとめ〉
・水温、調理温度、湿度など品質維持のための徹底管理!
・地域限定も含めると約40種類を販売!
・「おむすび温めますか?」の声かけは、沖縄ならではの光景!
・おむすびを温めないで食べると、より海苔のパリパリ感が楽しめる!