沖縄の家庭料理の定番として親しまれているジューシーは、沖縄の言葉で「炊き込みご飯」を指します。他の地域の炊き込みご飯とはひと味違う、深い旨味と豊かな風味が特徴です。本記事ではジューシーの歴史や語源、そして家庭でも簡単に作れるレシピを紹介します。
ジューシーとは沖縄の家庭料理
出典:https://pixta.jp/photo/92982940
”ジューシー”と聞くと”肉汁の旨みたっぷり”のイメージを持つ方も多いですが、沖縄の言葉で「炊き込みご飯」を意味する伝統的な料理。
ただ、一般的な炊き込みご飯とは少し異なり、沖縄のジューシーは、豚肉やかつおだし・豚骨出汁、シイタケなどを加えて炊き上げるのが特徴です。
ジューシーは主に2種類
ジューシーは汁気の多さに応じて種類が分かれています。汁気が少なく硬めのものは「クファジューシー」、雑炊状のものは「ヤファラジューシー」もしくは「ボロボロジューシー」と呼ばれています。
沖縄のファミリーマートでは気軽に「ぼろぼろじゅーしぃ」を購入できます。
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ぼろぼろじゅーしぃ/298円(税込)
レンジで温めるだけで簡単に食べられるパウチタイプのぼろぼろじゅーしぃ。
沖縄の言葉で「ぼろぼろ」は「柔らかい」、「じゅーしぃ」は「炊き込みごはん・混ぜごはん」のこと。沖縄ファミマオリジナルのぼろぼろじゅーしぃは、沖縄県産のふーちばー(よもぎ)が入った雑炊です。
※一部店舗にて取扱いのない場合がございます。
※今後、パッケージ・規格・価格の変更及び販売終了となる場合がございます。
ジューシーはいつ食べられる?
ジューシーは、祭りや祝い事に欠かせない料理。特にお盆の初日や冬至などの節目の時期に振る舞われることが多いです。
ウンケージューシー
旧暦7月13日は「ウンケー(お迎え)」と言われるご先祖様をお迎えする日で、お盆の2日目は「ナカビ(中日)」、最終日は「ウークイ」と呼ばれています。
そんなお盆の初日に食べられる「ウンケージューシー」は、家庭によってフーチバー(よもぎ)やショウガなどの具材を入れることがあります。
▶︎▶︎▶︎【保存版】沖縄2024年の旧盆!ウンケー・中日・ウークイの準備と拝み方
トゥンジージューシー
冬至はトゥンジーと呼ばれていて、粘りが持ち味の田芋(ターンム)や里芋(チンヌク)を入れる家庭があります。
温暖な沖縄といっても冬は体が冷え時期。身体を温めながら健康を祈願する目的もあります。
最近では汁気がないジューシーが食べられることもあり、ジューシーのレシピは家ごとによって異なります。
沖縄のファミリーマートでは他の地域の店舗では買えない「じゅーしーおむすび」を購入できます。
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じゅーしーおむすび/128円(税込)
ねぎの香ばしい香りや、ダシと椎茸の旨味が効いたじゅーしーです。
※一部店舗にて取扱いのない場合がございます。
※今後、パッケージ・規格・価格の変更及び販売終了となる場合がございます。
ジューシーの歴史と起源
ジューシーは沖縄の郷土料理の1つですが、その起源は「炒飯」や「炊き込みご飯」に由来しています。
ちなみにジューシーの名前の由来は”雑炊(ぞうすい)”の発音が変化したもの、と言われています。(※諸説あり)
ジューシーのレシピと材料
出典:https://pixta.jp/photo/24026618
ジューシーは、作り方はシンプルで家庭で作れる料理です。基本的なレシピを紹介するので、ぜひ気軽に作ってみてください。
ジューシーに必要な材料(4人分)
・米 2合
・豚バラ肉 150g
・人参 50g
・干しシイタケ 4枚
・小口切りした青ネギ
・豚だし 300cc
・かつおだし 150cc
・塩 小さじ2
・醤油 小さじ2
ジューシーの基本的な作り方
1. 米を研ぐ
米は30分〜1時間ほど前に洗い、ざるに入れて水気を切ります。水加減は、炊き込みご飯として通常の炊飯より少し多めの水を使用するのがポイントです。
2. 具材の下準備をする
豚バラ肉をゆでで5mm程度の幅に切ります。豚バラ肉をゆでた際の汁は豚だしとして炊く際に使えるので、捨てずに残しておきましょう。
水に戻した干しシイタケ・人参も同様に5mm程度の正方形に切る。
3. 炊飯器で炊き込む
鍋にだし(豚だし・かつおだし)と米、しいたけ、にんじん、塩、醤油を入れて炊飯。
盛り付けの直前に小口ネギを散らして完成です!
沖縄料理ジューシーの豊富なバリエーション
ジューシーは基本のレシピだけでなく、いろいろなバリエーションがあるのも特徴です。伝統的なジューシーだけでなく、一工夫加えた味わいもぜひ楽しんでみてください。
フーチバージューシー
昔から薬草として親しまれているよもぎがふわっと香る「フーチバージューシー」は、七草粥のような爽やかな香りの強い炊き込みご飯。
自宅で作る際にはもみ洗いをしてよもぎの葉を傷つけることで、えぐみが薄れて食べやすくなります。「ウンケージューシー」としてお盆の初日に食べられることが多いです!
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おにコロ/230円(税込)
じゅーしーおむすびとコロッケがセットになったパック。
沖縄ファミリーマートで現存する商品の中では最古の商品で、多くの地元の方からも愛されています。
※一部店舗にて取扱いのない場合がございます。
※今後、パッケージ・規格・価格の変更及び販売終了となる場合がございます。
沖縄に行ったらジューシーは必食
本記事では沖縄の伝統的な家庭料理の1つ、ジューシーについて紹介しました。沖縄では親戚一同が集まる場などで食べられ、「炊き込みご飯」のように日常的に食べられている料理ですが、他の地域ではジューシーの素などがなく再現が難しいもの。沖縄ファミリーマートではワンコインで気軽に買えるので、沖縄に行った際にはぜひ食べてみてください。