2019年4月から沖縄ファミマの一部店舗で試験販売を開始している、沖縄県民にはなじみの深い「上間の天ぷら」。
大々的な宣伝がなかったのにも関わらず、その人気は想像を超えていました。
いつでも、あの上間天ぷらの美味しさがコンビニで楽しめる!と大好評です。
「近くのファミマに置いてない…」そんな皆さまの声にお応えしまして、ついに…
2019年11月26日(火)より、県内のファミリーマート全店舗でも発売!
※一部の店舗では取扱いがございません。
これまでの魚・イカに加えイモも新発売。サイズが大きくなってさらに満足度もアップ!
期待と注目の発表!2019年11/26(火)から上間の沖縄天ぷらがファミマ全店で販売!
去る10月2日、秋冬の新商品発表セミナーの場において、11月26日から沖縄ファミリーマート県内全店舗で上間の沖縄天ぷらを発売するニュースが、満を持してリリースされました!
「上間の沖縄天ぷら」の県内全店舗での発売を発表する沖縄ファミリーマートの野﨑真人社長(左)と、上間フードアンドライフ上間喜壽社長(右)
3種の商品は味を忠実に再現するため監修に留まらず、上間弁当天ぷら店が製造までを手掛けたことが注目すべきポイント。
このため新たに浦添市にある専用工場を整備するほどの力の入れようです。
会見で上間社長は「沖縄の食文化を守り、発展させる社の理念を、沖縄全域で店舗展開するファミリーマートマートと共に推進できることは望外の喜びだ」と語りました。
続けて、沖縄ファミリーマート野﨑社長は「11月から全社を挙げて売っていく。上間の沖縄天ぷらをフラチキに続く人気定番商品に育てたい」と抱負を述べました。
“地元のソウルフードである沖縄天ぷらを、全国区の味に育てたい”
そもそもこのコラボレーションは、上間フードアンドライフ上間社長と沖縄ファミリーマート商品部デリカ食品課の稲福さんの2人の情熱が実現させたものです。
小さい頃から「上間の天ぷら」で育ったという稲福さんは、ファミリーマートでも沖縄天ぷらを商品化できないかと思案していました。
しかし、開発の道のりは前途多難。県外大手メーカーさんに頼んでも、衣が分厚い沖縄天ぷらの概念が無いため、イメージがなかなか形にならずに、頭を捻る日々が続きました。しかし、どうしても商品化を諦めきれない稲福さんは、上間社長に話を持ちかけたのでした。
当時を思い出す上間社長…
そんな中、ある偶然が味方に付いてくれる出来事が起こるのです…。
たまたま上間天ぷら店にあった高性能の瞬間凍結機。別の用途で導入したものの、頓挫してしまい廃棄処分寸前でした。
どんな方法でもまず試してみようと、ダメ元の覚悟で凍結処理。その天ぷらをファミリーマート店舗で揚げたところ、予期せぬ美味しさに!そこから一気に商品開発が進んでいきます。
【再現】光が見えた!上間社長
納得のいく味が見えてからも、コンビニで販売することを考慮して、形を整えたり、衣がよくからむカットの処理など…、品質と味の研究は今も続いています。
その成果を活かして来年には新商品も登場する予定だとか!
そんな快進撃を続ける、上間フードアンドライフ上間喜壽社長に、沖縄天ぷらのこれまでとこれから、ファミマでの販売で目指すこと、などをお話していただきました!
食を通して沖縄の文化を守り、伝え、発展させていく
ー そもそも「沖縄天ぷら」とは、どういうものなのでしょうか?
本土の天ぷらは具材がメインですが、沖縄の天ぷらは「衣を食べさせる」ということが特徴だと思います。具材を楽しむアメリカンピザと、生地を楽しむイタリアンピッツァの違いに近いと思います。
50年前に祖父が始めたお店が元祖ですが、この衣のレシピがいわゆる“神レシピ”で。創業以来変化はさせていません。
天ぷらってオールマイティですよね。おやつとしてもちょうど良いですし、老若男女に愛されている名脇役だと思います。
正月や盆はもちろん、お祝いや法事の場にも天ぷらってありませんか?
それってどういうことかと言うと「沖縄県民の体験や思い出の中に天ぷらがある」ということなんですよ。みんなと囲む食卓の中に存在するからこそ、ソウルフードになると思います。
お店に来られるお客様は、主婦層はもちろん、外回りで働く人や、週末には家族連れも多いです。
行事ごとや差し入れに、5,000円分や10,000円分といったようなまとまった注文も多いですよ。沖縄天ぷらはどこにあっても良い存在ですから幅広い層の方が買いに来てくれています。
伝統を守りながら、進化させていく
ー 沖縄天ぷらに対する想いを教えていただけますか?
沖縄の人ってロジックで動かないんですよね。「いいさ~いいさ~」っていう、良い意味で深く考えない懐の深さや優しさがあります。それがまた多様性を生み出してきたとも思いますし。
こういう、したたかさや生活していく強さを持った“らしさのある”雰囲気は大切にしていきたいですね。
今は情報が早いので、東京をならった画一的なスタイリッシュさ、になりがちなんですが、取りつくろったカッコ良さっていずれバレると思うんです。(笑)
地場やお店が持っているストーリーがあった方が愛されると考えていて、そういう意味ではローカルの方が可能性は感じますね。
みんな屋台とかバーベキューって結構好きじゃないですか。
「食」って原始的な営みですよね。世の中がデジタルになればなるほど、食べ物はもっと温かくなった方が良いと思っています。
上間弁当天ぷら店も、裏側はどんどん効率的にしてはいくんですが、表側は懐かしい居心地の良い感じを目指していきます。
私としては、コンビニでたくさん売って儲けることはゴールじゃないんです。もちろん利益追求も経営的には必要ではありますが、それよりも沖縄の食文化をもっと県内外の人に知ってもらうことが大切です。
この点はファミマの稲福さんとも一致しています。
いつも稲福さんと話すんですが「そば」と「沖縄そば」の違いは今じゃ誰でも知っている。
では「天ぷら」と「沖縄天ぷら」はどうなんだろう。
一千万人の観光客の中で違いを分かっている人は果たしてどれくらいいるのか。例えば、試験販売したファミリーマートの店舗の中で、いわゆる観光地では売り上げが思うように伸びていないケースもある。それに表れていますよね。
半面、これだけ地元の人に愛されているという事実もあって、私は沖縄天ぷらには、沖縄を代表するグルメになれるポテンシャルがある、と信じています。沖縄天ぷらを広めていくことは「沖縄の食文化を発展させていく」というわが社の理念に合致した事業です。
みなさんには、沖縄天ぷらが持つ“素のままの沖縄”を食べて欲しい。良い意味で空気のような存在の食べ物になってくれたらと思っています。
沖縄ファミリーマートさんにも「沖縄元気生活応援団」という理念があって、この点で理念が合致していますし、沖縄県に根づいたローカライズな企業という点でも共通項があります。一緒にやることで相乗的な効果が生まれることを信じていますし、今後の展開が楽しみです。
終始なごやかに、時にエネルギッシュに、沖縄における天ぷらの存在感の大きさと未来に向けた意気込みを語ってくださった上間社長。「上間の天ぷら」のますますの発展と、さらなる美味しさの追求への決意と自信を感じました。ちゃくちゃくと進んでいるファミマでの天ぷら新展開にも期待がふくらみます!
これからますます天ぷらが恋しくなる季節。
まずは、
11月26日(火)から、沖縄ファミマ全店舗での「上間の沖縄天ぷら」販売開始にご期待ください。
※一部の店舗では取扱いがございません。
天ぷらにフラチキに…レジで迷っちゃったら、どっちも食べちゃおう!
今回お話をうかがった上間社長のプロフィールはコチラ。
上間フードアンドライフ 代表取締役
上間喜壽(うえまよしかず)さん
法政大学経営学部卒。大学卒業後、財務トラブルに陥った家業の弁当店の立て直しのため代表に就任。2億の負債を抱えた状態から経営を開始。 就任後9年で売上を1億から約6倍の6億円までの企業に成長させた。 「食を通して沖縄の文化を守り、伝え、発展させていく」「沖縄の企業活動を変えていく」というミッションを達成するために日々経営者として奮闘中。
取材・文: 宮城 創 ナガハマヒロキ