皆さんこんにちは。株式会社PIALab.の田中です。名刺には、『企画する人/広報/コンテンツ』って書いてあります。コンテンツって、役職なの?
そんなことはさておき。突然ですが、コンビニって、めちゃめちゃ便利ですよね。
かくいう私は、只今沖縄ファミマの焼き鳥の皮(タレ)にハマリ中。美味しすぎますよね、あれ。
でも、この沖縄で昔から庶民の食を支えてきたのは一体、どんなお店だったのでしょうか?近所のお惣菜屋さん?商店街の精肉屋さん?市場の青果屋さん?そんな今だからこそ私たちは便利さ以外のものもしっかり見つめ直さないといけないのでは!?
普段パソコンのキーボードのキーの間を拭いて過ごしている田中ですが、真面目に考えることもあるんです。
沖縄の食文化を支えてきたお店といえば・・・?そう!沖縄の食材が一同に集まり「沖縄の台所」として60年以上の歴史を持つ、那覇の「牧志公設市場」でしょう!!
というわけで今回は実際に牧志公設市場に行き、県外ライターの視点で驚いたことを6つほどピックアップしてみました。
1.魚がカラフルすぎる
前々から『沖縄の魚はカラフル』ということは知ってはいましたが、市場でこうカラフルな魚が並んでいるのを見ると、圧巻ですね。
何故沖縄の魚にカラフルなものが多いのか調べてみたんですが、同種を派手な色で見分けやすくする説や、他にも周りのサンゴがカラフルだから、見つけにくいように自分もカラフルになった説など、どうやら色んな説があるみたいです。
2.めちゃめちゃ黒いヘビがいる
なんだったらヘビだとは最初思わなかったですし、食べれるとも思わなかったです。魔除けか何かかなと。
牧志公設市場WEBサイトより引用
話を聞いてみると、ウミヘビ(イラブー)らしく、燻製にすることで黒くなるそうです。そして毒はハブの60倍近くあるそうなので海で見かけたら即逃げろ、とのこと。
3.持ち上げのボリュームが半端じゃない
持ち上げとは、牧志公設市場の1階で食材を購入して、2階で調理してもらえるサービス。魚もお肉も持ち上げできるんですよ。
これすごくないですか?伊勢海老立ってるわ、海ぶどう溢れてるわ。画像をもう少し引きで取ればよかったという後悔。
意外と沖縄県内の人でやったことないって人も多いのでは。面白いしおいしいのでおすすめ。特にエビ!
牧志公設市場WEBサイトより引用
4.ハリセンボンが見たことない姿になってる
そもそもハリセンボンが食べれるっていうのも知らなかったのと見ても『アバサー』と沖縄方言で書かれてるので聞いたことない魚がいるなあ、くらいにしか思ってなかったです。
なので、「それハリセンボンやっしー」と言われた時は「身ぐるみ剥がされ感が凄すぎかよ・・・」と思いました。
沖縄に来た時に受けた衝撃ベスト3には入ります。ちなみに1位は沖縄に到着した時の飛行機の着陸時の揺れです(物理的に)。
5.カステラが思ってたものと違う
これ通称カステラって言うんです。※本名はカステラかまぼこ
これを見たとき妄想した内容を漫画にしてみました。
沖縄の子ども達はきっとこうやって世の中の不条理を知って大きくなるんです。食べたらそこそこ甘かったのでおやつにしてもらっても全然田中的にはいいですけどね。
6.売っている草履がその名の通りすぎる
草を履くで草履と書きますが。果たしてここまで草履だったことがあったでしょうか。
牧志公設市場をぐるっと周ってみるだけでも、かなり見応えがあります。しかし、これだけで牧志公設市場について知った気になってはいけません。
やはりこの方にお聞きしなければ!!
せーの!牧志公設市場組合長、粟国さ〜ん!!
「・・・・・・」
あ、粟国さんは今管理事務所にいらっしゃるみたいなので、2階、行きましょうか。
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粟国さん、今日はよろしくお願いいたします。早速ですが色々とお話を聞かせてくださいませ!
はい、よろしく〜
組合長が振り返る、子どものころの公設市場の風景
粟国さんの小さい頃はどんな少年時代を過ごされていたのでしょうか?
僕はね、家が市場にお店を出していたから、小さい頃から正月とか忙しい時は家族ぐるみでお店の切り盛りをしていたんだよね。
公設市場の中は隣同士で親戚の方達で経営されてるお店も多いですもんね
そうね。僕は当時首里に住んでいたんだけど、学校終わりには「那覇に行ってくる!」と言って平和通りや市場の方に行っていたね。首里も那覇なんだけどね(笑)なんか那覇といえば市場の方だったんだよ。
山城昆布店(粟国さんのお店)の工場で飲み物を貰って遊んでたね〜。もう庭だよね、庭。※当時も現在も粟国さんとご家族様は昆布屋さんを経営されている
庭!!!!!
当時映画館は4つくらい市場周辺にあって、牧志公設市場周辺に来られるのが本当に楽しかった。今はもうないと思うけど、(市場の2Fにあった食堂の)道頓堀のおばあちゃんが食べさせてくれるテビチのおでんが美味しかったね。いつも食べに行ってたよ。
でもウィンナーとかテビチとかお肉をもらえるかなと思って行ったら「あんたは昆布屋だから〜」って言ってクーブ(昆布)の結びをくれるんだよ!お肉が食べたかったのに!
それは・・・昆布屋さんの宿命と言いますか・・・笑。残念ですね
今や有名な、市場の近くにある花笠食堂さんに行くと、友達みんなに沖縄そばを食べさせてくれたりしてたよ。
何だかあったかい時代ですね。
あとは人がとにかくいっぱいだったね。牧志公設市場以外だとお母さんたちと三越(※現在HAPiNAHA)に行くことが多くて、お母さんたちが買い物をしている間、屋上にあった遊園地に行ったりしてたな〜。
だから、よく人混みに紛れて迷子になって交番のお世話になってたけど、一度サンライズ商店街で迷子になって鼻水ダラダラで彷徨ってたら、『昆布屋の孫じゃないか?』ってお店まで送ってもらったこともあったらしいね。
迷子をそんな方法で親の元へ返せるなんて。人のつながりが濃くないとそうはならないですよね。
毎日違う発見のある市場はまるで”生き物”
牧志公設市場の好きなところってどこですか?
品物も上等だし、活気があるということもあるけど、何より飽きない!!
あ、それはすごくわかります!!
日によって、商品も違うし、人の調子も違う市場はまるで生き物だね。平均的な市場というものはないです。
うんうん。私も最近よく牧志公設市場周辺に伺うことが多いのですが、毎回新しい発見があります。
あとは、おばあたちに聞けるということだね!沖縄料理って基本的にレシピなんてものはないんだよ。食材を牧志公設市場で買って、食べ方を聞いたりしながら、それを覚えて、それぞれの家庭の味を作るんだよね。
めちゃめちゃ頼りになりますよね、お店の方。私もメンマを購入した時にお店のお母さんに習って作ったんですが、料理がそれほど得意ではないこともあって、少し物足りなくて。この話をしたら『今度はコチュジャン入れてみたら?』とかアドバイスいただけたのでもう一回挑戦してみようと思います!
これからの牧志公設市場が目指す先とは
沖縄の食文化を伝えていく市場になるんじゃないかな。<br/ ><br/ >沖縄料理を後世に繋いでいくには、手間はかかるけど沖縄の行事などで丁寧に料理を作っていきながら、そのなかで自分たちの家庭料理を伝えていけるんじゃないかな。あ、この間の年末年始は若いお客さんの顔も結構見かけてね。次の世代伝わっていくんだなって思いましたよ。
買い物を通してお店の人に情報を聞いたり、お家の方に手順を見せてもらいながら、自分の家庭の料理が紡いでいくんだと思うんですよね。なので、いろんな人たちに牧志公設市場に足を運んできてほしいですね
粟国さんとのお話を終えて
最近は牧志公設市場に行く機会の多い私ですが、人見知りもあってお店の人に食材の食べ方を聞くのなんてなんだか恥ずかしいなと思っていました。
そもそもお肉ならお肉、魚なら魚、青果なら青果のことにめちゃめちゃ詳しいお店の方に普段出会う機会ってスーパーやコンビニだとあまりないですよね。
メンマの食べ方を聞きに行って、アドバイスしてもらってなんだか人の繋がりを温かく感じたと言いますか、これがコミュニケーションか!という言い知れぬ達成感を感じている田中です。
「ああ、こんなのもいいな」みたいな。
あとこれは余談ですが、牧志公設市場ってあの空間に社長が100人以上いる場所なんですよ。すごいですよね!
コンビニもスーパーも便利だけど、市場もそれぞれに良いところがありますよね。皆さんも、この市場で新しい発見を見つけてみてくださいね。
また、最近から牧志公設市場は最近公式WEBサイトをOPENされています。
牧志公設市場への行き方や、周辺の駐車場情報、お店の一覧などなど、必要な情報は網羅してますので、是非牧志公設市場に行かれる際はチェックしてみてくださいね〜。
牧志公設市場や周辺の出来事や、ちょっと知っておくとお得な情報も公開してますよ♪
取材協力:牧志公設市場
[営業時間]8:00~21:00
[住所]沖縄県那覇市松尾2-10-1(MAP)
[休日]毎月第4日曜日(12月は除く)正月、旧正月、旧盆
ライター:株式会社PIALab.
ディレクター兼広報兼コンテンツ 田中利奈
HP:https://pialab.co.jp/